ブログ&コラム

2011年9月更新記事

 本シリーズでは、ベテラン経営コンサルタント・竹本次郎先生にゲスト執筆を担当いただき、長年にわたる経営コンサルタント、大学教授としての知見をベースにしたビジネスシーンで役立つ「物事の考え方・とらえ方のヒント」を紹介していきます(月一更新予定)。
・・・管理人

人をみて法を説け

 サラリーマンは毎日、会社や得意先などいろんな人と様々な場面で接しながら自分に課せられた任務・仕事をこなしています。
 相性のよい人ばかりならよいのですが、中には何となく虫の好かない人もいます。どのように対応すればよいのか、迷いながら日々を送っている人も多いでしょう。

 ともあれ、人が百人寄ると百通りの顔が見られるように、それぞれが個性に満ちた存在です。個性は顔かたちばかりでなくその行動様式も同様です。とりわけ主義・主張に関する事がらについては、その是非が問われる場合にはさまざまな論議を呼び起こすことも少なくありません。
 もの静かな人、口数の多い人、議論好きの人、いつもにこにこ笑顔を絶やさない人、怒りっぽい人など、いろんなタイプが見られます。
 しかも面倒なことに、表面に表れている性格と奥に潜んでいる性格とが必ずしも一致しない例もあるのです。皆さんの周りでも、怒りっぽいのに意外と人情深く面倒見がよい上司など、このような例がすぐに思い浮かぶのではないでしょうか。

 では、なぜ意見や主張の違いが生ずるのでしょうか。性格の違い、思想の違い、生活様式の違いなど、さまざまな要素の違いを見逃すことができません。
 したがって人を説得する必要に迫られた場合には、その人物の性格や思考様式、発想様式についてあらかじめ心得ておくことが肝要となりましょう。つまり"人をみて法を説け(解け)"ということが、あらゆるビジネスシーンで大切になってくるのです。


竹本次郎(たけもとじろう)/経営コンサルタント。鹿児島大学卒業。東京都労働経済局商工指導所、上武大学大学院教授を経て現職。著書に『トータルコストダウンの進め方』、『コンサルティング理論と技法』など。
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企業の繁栄は「報連相」にかかっている
 
 企業は収益を出していくために色々な工夫をします。管理責任者がその成果を出していくためには、「報連相(ほうれんそう)」が重要な役割を果たします。「報連相」とは、「報告・連絡・相談」の略で、企業の繁栄は「報告・連絡・相談」にあるといっても過言ではありません。
 本コラムでは、とくに営業部門・チームの強化という視点から、この「報連相」を解説していきます。
 管理責任者は、誰がどこで何をしているのか、あるいはしたのか、仕事の進み具合はどうなのか、などをよりリアルタイムに把握しておきたいものです。それは、現場で起きている実態をつかむことともいえます。そうすることで、状況に対応して適切な展開が可能になってきます。

 例えば、営業マネージャーであれば、次のことが見えてきます。
 担当部署 の営業テリトリーにおける、市場動向や流通動向(顧客、競合、仕入先)を、リアルタイムでおさえておく必要があります。それに対応して、各営業担当者の 1ヵ月、週間、当日の行動予定を照らし合わせながら、現場でのより精度の高い展開に結びつけることができるからです。

 製造現場などで日々行われている定型的な作業の場合、現場責任者は、当日の計画を確認後、役割を振り分け、指示を出します。生産状況、仕掛かり状況など進捗度合いを確認しながら、トラブルなどがあれば都度対応をしていきます。
 
1.何人くらいの部下が適当か
 
 それでは、1人の管理者は何人くらいの部下を見ることができるでしょうか。その数には限りがあります。

 複雑な作業を実施している場合は、5~7人程度と言われています。複雑な作業とは、状況対応で指示を出すことが求められる場合や、決まったパターンの仕事でない場合などがあてはまります。対象が管理職である場合や、前述の営業などの場合が想定できます。
 また、単純作業の場合で15~30人程度と言われています。単純作業とは、それぞれが同じ作業を行うなどの場合です。前述の製造現場などがあてはまります。

 仕事の内容によって、実際の部下の数を意識してすすめて行きましょう。
 
(高澤 彰)
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